浦尻貝塚は縄文時代の遺跡です。
約5700~3000年前(縄文時代前期~晩期)という長い間営まれていること、約7ヘクタールにも及ぶ大きなムラであることと、『貝塚』があることが特徴的です。
『貝塚』とは、「貝がら」などの「食べかす」を捨てたものが、山のように積み重なったものです。
『貝塚』は、普通の遺跡では、腐ってしまう魚や獣の骨が、何千年たってもそのまま出てくることから、遺跡の中でも特に重要なものとされています。
浦尻貝塚の『貝塚』は、厚さ1.8mを超えるなど、とても大きいものが見つかっており、縄文土器や土偶のほか、シカの骨で作った漁具なども出土しています。
また、浦尻貝塚では、各年代別の貝塚があるので、縄文時代の食べ物の取り方や海の移り変わりなども知ることができます。
これらのことから、浦尻貝塚は、縄文時代の福島県を代表する『大規模貝塚がある中心的なムラ』と評価され、その歴史的価値は高いことから、平成18年に国史跡に指定されました。